春の雑草といえばオオイヌノフグリですよね
小さくて青い、星がキラキラと光っているように見える可愛い雑草にも戦略が隠れています
オオイヌノフグリ
科・属 | オオバコ科・クワガタソウ属 |
別名 | 星の瞳、瑠璃唐草 |
英名 | Veronica persica |
原産地 | ヨーロッパ |
開花期 | 2月〜4月 |
名前の由来
日本に昔からある「イヌノフグリ」という、オオイヌノフグリによく似た在来雑草があります。
イヌノフグリよりも大きいから、オオイヌノフグリ

結構単純な名前の付け方だね
またオオイヌノフグリにはこんな由来もあります。
種の形が雄犬のフグリ(陰嚢)に似ているので、オオイヌノフグリ


そう見えるとしても、今の時代だったら、こんなあだ名は絶対ダメだよ・・・

空き地などに一面に広がる様はまるで満天の星のようであることから、星のひとみとも呼ばれる

星のひとみという素敵な名前がついても、みんながよく知っているのは「オオイヌノフグリ」。いつまでも昔のあだ名で呼ばれるなんて可哀想かもしれませんね。
花の中にキリストの顔?
オオイヌノフグリは原産がヨーロッパということもあり、キリスト教と縁が深い雑草です。
英名「Veronica persica(ベロニカ ペルシカ)」
ペルシカは「ペルシャの」という意味です。

なぜペルシャなのか不明ですが、かなり繁殖力の強い雑草であることからペルシャでも生息していたのではないかと推測します。
そして注目いただきたいのはこのベロニカという学名。
重い十字架を背負って刑場に向かうキリストの顔の汗を拭いたハンカチに、キリストの顔が浮かび上がると奇跡が起きたそうです。
そのキリストの汗を拭いた女性がベロニカという名前だったそうです。
オオイヌノフグリの花をよく見るとキリストの顔のように見えることから名前がつけられたとされています。


どうでしょうか?キリストの顔が浮かび上がってきましたか?

・・・

きっと昔の方はキリストへの信仰が深く、想像力が長けていたのかもしれませんね。
そういう逸話からか、花言葉は神聖、清らか、信頼
そして顔のように見える青く引かれた線はキリストへの信仰を表しているわけではなく、虫を誘き寄せるための装飾だったのです。
揺れやすい花にしがみつく虫を利用
オオイヌノフグリの花はとても綺麗で魅力的な花です。
この花には綺麗なだけではなく、よく考えて練られた戦略があったのです。
それは、非常に揺れやすい構造であるということです。
綺麗な花に魅了されたハチやアブは蜜を求めて花に止まりますが、非常に揺れやすい花であるため、振り落とされないように懸命にしがみつくのです。

そしてオオイヌノフグリはしがみつきやすい場所に雄しべと雌しべを配置しています。
これはつまりしがみつくとハチの体に花粉がつき、その花粉を知らずに運んだハチがオオイヌノフグリの受粉を手助けしているのです。

気付かぬうちにワイシャツにキスマークをつける悪いお姉さんみたいですね。
人生に置き換える
人に頼らず、自分で頑張りすぎてしまう人へ伝えたいのですが、自分だけでは達成できないこともあります。
そんな時は自分の魅力を十分に活かし、相手を利用しながら自分の目的を達成しましょう。
自分一人だけで頑張る必要はありません。
適度に相手を利用しながら自分の歩みを進めていきましょう。
雑草の生き方に関する参考図書の紹介
ではまた!
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